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石井 雄隆, 菊地 正弥, 舟山 弘晃, 松林 優一郎, 乾 健太郎
2022 年 2022 巻 4 号 p.
1-7
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
AIの判断結果の理由の説明や,品質を評価できる説明可能なAIについて近年盛んに議論されている.本研究では,説明可能なAIを指向した和文英訳自動採点システムの開発と評価を行った.このシステムでは,複数の評価観点を採点項目として反映したモデルにより自動採点を行い,学習者に診断的なフィードバックを行うことが可能となる.日本人大学生を対象とした刺激再生法を用いた実験の結果,システムを用いた修正の傾向やシステムの利点と改善点が明らかとなった.
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鈴木 舜也, 吉野 孝
2022 年 2022 巻 4 号 p.
8-15
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
講義における学生の質問行動は,質問者自身だけでなく,周囲の他の学生の理解度の向上に理解を深める上でも重要である.しかし多くの学生にとって,質問行動は羞恥や恐れといった心理的抵抗感が伴うものである.そこで本研究では,学生の質問行動を促進することを目的としたチャットボットシステムを開発した.実験の結果,システムを導入することで質問数が増加したことがわかった.また複数の学生に質問への回答を依頼することを試みた.
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川田 拓, 川﨑 聡大
2022 年 2022 巻 4 号 p.
16-19
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
トレイルメイキングテスト(TMT)は実行機能を評価する神経心理学的検査として広く活用されている.この実行機能は向社会行動と併せて,幼児教育や新たな学力観で重要視されている非認知能力の中核で,個々の社会的帰結に影響を及ぼすことが示されている.しかしながら,TMTは一対一で実施する遂行型検査であり実施に一定の習熟を必要とする.そこで今回,安定して集団実施が可能かつ基礎的学習スキルとの相関を担保したテストを開発した.
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渡邉 光浩, 堀田 龍也
2022 年 2022 巻 4 号 p.
20-23
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,学習理論であるコネクティビズム(Connectivism)に関するレビューを試みた.コネクティビズムとは,知識は,組織やデータベースなど学習者の外部に分散して存在することがあり,学習とは,情報やコミュニティを結びつけるプロセスだという理論である.これは,端末やインターネットを活用して,外部の情報や人とつながりながら学習する今後の日本の小学校の授業の参考となる理論であることが示唆された.
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永田 奈央美, 植竹 朋文
2022 年 2022 巻 4 号 p.
24-29
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
コロナ禍によりオンライン授業が一般化し,一定の成果を上げている.しかし学習者は自身の理解状況を表出するのが難しいため,教師は視覚的・感覚的に把握できず,必ずしも学習者の理解状況に合わせた効果的な授業が行われているわけではない.そこで本研究では,学習者の状況に応じたテンプレートを用意することで理解状況の表出を促すとともに,その情報を可視化して教師に提供することで,効果的な授業を支援するシステムを試案する.
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草本 明子, 長縄 正芳, 水谷 年孝, 高橋 純
2022 年 2022 巻 4 号 p.
30-37
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
1人1台端末環境における教師の指導観および授業形態の変容を明らかにすることを目的とし,中学校の1人の数学科教師に,質問紙と半構造化インタビューを用いて調査を行った.結果,1人1台端末を活用した学習を通し,生徒の学習への取り組みの様子の変化を教師が実感することが,教師の信念はそのままに,教師の指導観と授業形態を変容させることが明らかになった.また,その過程を通して1人1台端末の活用が促進されることが示唆された.
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村上 唯斗, 登本 洋子, 高橋 純
2022 年 2022 巻 4 号 p.
38-45
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,クラウドを基盤とした協働学習における授業デザインの原則に係る知見を得るために,デザイン研究の方法に則り,学習モデルを検討した上で,授業デザインを試案した.実践を通じて,児童の意思決定によるアセスメントのタイミングに関するデータを収集した結果,児童の半数がアセスメントを実施していた.このことから,アセスメントを実施する時間を保障することが改善点として考えられた.今後は,複数の変数を含んだ中長期的な授業をデザインし,実践を通じて改善の示唆を得ることが課題である.
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佐藤 靖泰, 長濱 澄, 川田 拓, 宇田 悠, 長田 のぞみ, 阿部 太輔, 髙橋 ひかる, 堀田 龍也
2022 年 2022 巻 4 号 p.
46-51
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
宮城県内の2つの小学校の一部の学年を対象に,教材配信やデータ分析可視化機能を持つLEAFシステムを導入し,教科等を限定せず活用した.教師や児童がシステムの利用に慣れた時点で,教師対象に半構造化インタビューを実施した.結果,児童が持つ疑問や願いに沿って適時的に授業展開を変化できる可能性や,使用するシステムに適した教材を作成することを通して教材研究が深まる可能性などが示唆された.
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西 誠
2022 年 2022 巻 4 号 p.
52-56
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本報告者はこれまで,高大連携を通じてさまざまな取り組みを実践してきた.それらの経験を踏まえて,2018年度から,高校の教員と意見交換を交えながら,高校の授業におけるICT化の試み,情報教育における探求的学習の導入を行ってきた.本報告ではこれまで行ってきた取り組みを紹介するとともに,今後GIGAスクール構想の実現のためにどのように高校と協力し,高大接続を実践すべきかについて考察する.
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波多野 和彦, 中村 佐里
2022 年 2022 巻 4 号 p.
57-60
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
教員養成課程では,新科目「教育ICT」を実施するための準備が進められている.しかし,保育者養成課程は,厚労省や文科省による指定科目が多く,文科省からの要請がない現状では,一部の養成校を除き,新科目「保育ICT」の新設を躊躇するケースは多くない.今回,制約の多い保育者養成課程において,新科目「保育ICT」を実現するための試みを紹介する.
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宮川 慎也, 遠藤 守, 浦田 真由, 安田 孝美
2022 年 2022 巻 4 号 p.
61-65
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,ICTやクラウドを活用した学習環境を若年層に向けて運用・活用することで得られるログ収集と改善方法の検討・分析を行った.実際の地域イベントや学習の場における技術的素養の発掘に関連する要素を実践結果と共に考察を行い,GIGAスクール構想実現によって変容する学びの場の構築・運営に必要な要素を議論し,企画・設計を行った.ICT環境を活用することで,学習者の潜在的ニーズをより具体的に把握することが可能となり,本取り組みの重要性・今後の課題と可能性が示唆された.
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中村 佐里, 波多野 和彦
2022 年 2022 巻 4 号 p.
66-69
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
我々の観察では,ICT活用能力にかかわる学びを操作の習得であると認識している傾向が見受けられる.本来は,教育や保育の現場で,保育者が目的とする教育行為をICTの機能を活かして,実現することが大切である.そのためには,保育活動の中で,いかにICTの機能を活用するかに目を向けさせる必要がある.そこで,今回は,保育現場におけるICT活用の場面を整理した.
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-ICTを活用した授業デザイン-
元澤 倫久
2022 年 2022 巻 4 号 p.
70-77
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究は,自己調整学習の理論を核として,主体的取組,授業理解,基本的自尊感情を同時に向上させる授業デザインをエビデンス・ベースド・ラーニングの手法で実践的に開発することを目的とした.具体的には,生徒の意識と行動についてアセスメント・アンケートを実施し,因子分析・パス解析により可視化したものをエビデンスとして,授業をデザインした.授業実践前後の比較から,授業デザインの効果が検証された.
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ーものの温まり方を例にー
孕石 泰孝, 青木 留理, 黒上 晴夫
2022 年 2022 巻 4 号 p.
78-81
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
NHK for Schoolの中に小学校4年生理科「ふしぎエンドレス」という番組とその活用を支援するコンテンツがある.そのコンテンツには,番組を使って児童が考えを作りだす場面を想定した教師用の手引きにあたる「やるキット」があるが,それを授業にすぐに活用できるように作成された「やるキット・プレミアム」を使って,「ものの温まり方」の単元を実施した.主に予想を立てる場面で活用したが,その時の児童の反応と教材としての「やるキット・プレミアム」の効果について報告する.
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高橋 純
2022 年 2022 巻 4 号 p.
82-89
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
1人1台端末を活用した高次な資質・能力の育成のための授業づくりに関する検討を行った.その結果として,1)複線型の授業展開とし,その実現のために子供自身が「問」に正対した「学習過程」の充実を行うこと,2)端末の活用では,クラウド環境を活かしたコミュケーションツールによる「白紙共有」「他者参照」「途中参照」といった学習状況の参照ができること,3)子供自身が,「問」,学習過程,学習形態,協働の相手やタイミング,端末活用のタイミング等を自己決定していく,等が重要であると示した.
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-ARCSモデルの観点から-
寺尾 和真, 亀本 俊亮, 奥貫 明子, 樫村 祐志
2022 年 2022 巻 4 号 p.
90-97
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
昨今,デジタル教科書が増加傾向にあり,授業での学びが多様化しつつある.学習意欲を高める授業方法や教材作成に係るARCSモデルに基づいた実践は,紙の教科書の文脈では多く行われているが,デジタル教科書の文脈では未だ多くない.本研究は,デジタル教科書を用いた英語授業における学習者のモチベーションを,ARCSモデルの観点から考察することを目的とする.新しい文脈でのARCSモデルを用いた学習者のモチベーションの検討は,今後の授業改善に寄与する可能性がある.
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宮西 祐香子, 長濱 澄, 川田 拓, 清遠 和弘, 殿岡 貴子, 松田 諒平, 堀田 龍也
2022 年 2022 巻 4 号 p.
98-105
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
教育の情報化に伴い,デジタル教科書の操作ログなどのデータを活用して教育改善を目指す需要が高まっている.本試行では,A市の中学生151名が使用した英語科デジタル教科書の操作ログ(ページめくり,ポップアップコンテンツ表示,ズームなど)から,家庭学習時の端末利用の実態を分析した.分析の結果,本条件下では,端末利用時間が長くなるほど,端末利用日数,アクセス範囲,操作回数,操作後経過時間の4指標が大きくなる傾向にあった.一方で,端末利用時間が長い上位5%のユーザは4指標の値が小さかったことから,画面を開いたまま放置していた可能性が示唆された.
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手塚 和佳奈, 佐藤 和紀, 浅井 公太, 堀田 龍也
2022 年 2022 巻 4 号 p.
106-111
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
メディアが伝える情報の信憑性を意識させるための小学校第4学年児童向けの学習プログラムを開発し,実施した.学習プログラムは,メディア・リテラシーの育成を目的とした授業パッケージ(メディアとのつきあい方学習実践研究会 2005,佐藤・堀田 2022),学校放送番組(NHK for School 2022),教材(BBC 1957,総務省 2022)で構成した.学習プログラムの前後で,本研究で育成を目指すメディア・リテラシーに関する自己評価尺度を用いた質問紙調査を実施した結果,事前に比べ事後の方が,メディアの特性理解に関する項目は有意に点数が高く,メディアが伝える情報の信憑性を評価する態度に関する項目は有意に低いことが確認できた.
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-小学校算数科における成績下位群の2名の児童を対象とした分析を通して-
平山 靖, 今野 貴之
2022 年 2022 巻 4 号 p.
112-119
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究の目的は,小学校算数科における成績下位群の児童が適応学習教材を自主的に取り組むようになったプロセスを明らかにすることである.自主的に取り組むようになった2名の児童と学級担任,管理職へのインタビューのデータをM-GTAで分析し有機的統合理論の視点から考察した.その結果,算数教室での個別学習によってQubenaを使用する時間が確保され,技術的なサポートや情緒的なサポートを受け,算数の学習態度が改善されてから自主的な使用につながったというプロセスであるという可能性が考えらえた.また,使用する動機づけを高めてからボトルネックを取り除く必要性や,間違えた問題の解き直しをする動機づけが同一化的調整段階の手前,もしくは同一化調整段階に進まないと自主的な取り組みは見られなかったことから,Qubenaの効果を実感させる支援の必要性が示唆された.
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松田 稔樹
2022 年 2022 巻 4 号 p.
120-127
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
「総合的な探究の時間」や教科の探究活動は,期待する成果を上げていない.筆者は新・逆向き設計を提案し,改善に取り組んでいる.当該手法は,SDGs達成のための政策やサービスを評価・改善する力の育成を目的とし,評価等に役立つ各教科固有の手法を指導することに重点を置く.その際,学習内容を探究的活動にどう活用するのか,単元指導計画に具体的に記述することが重要であり,仮想授業ゲームの実現も視野に入れた記述項目を検討する.
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村田 美萌, 小川 修史
2022 年 2022 巻 4 号 p.
128-133
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
学習者用デジタル教科書は,特別な配慮を必要とする児童生徒がアクセシビリティ機能を使用することにより,教科書の内容へのアクセスが容易となることが報告されている.一方,学習にはワーキングメモリ(以下,WM)が影響を及ぼし,WMの困難さの報告が多数あるが,既存のアクセシビリティ機能はWMの困難さに特化したものとはいえない.そこで本研究では,WMの困難さを対象としたデジタル教科書のアクセシビリティ機能について分析し,実装する指針について検討することを目的としている.教科はWMが密接に関係する数学科とした.先行研究によりWMの困難さがある子供が数学科の内容を理解するためには,補助となる視覚的な情報を用意することが有用であると考えられた.よって,これを踏まえて現行の教科書を分析を行った.本発表では,現行教科書を用いて行った分析結果及び想定される必要な癖しビリティ機能について報告する.
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木村 竜也, 寺西 望, 伊藤 大輔
2022 年 2022 巻 4 号 p.
134-141
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,ある私立普通科高等学校で実施された「総合的な探究の時間」に注目した.そこでは,自律的な学習者である自己調整学習者を育てるために,Project-based Learningと経験学習モデルに基づいて授業が設計・運営されていた.本研究では,第1に,実践の理論的な背景を検討した.第2に,授業最終回に実施された総括的振り返りにおける生徒の記述に自己調整学習の要素が見られるかを分析し,「総合的な探究の時間」によって自律的な学習者を養成する可能性を検討した.
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-変化と関係領域「割合の表し方を調べよう」を対象として-
井澤 美砂, 手塚 和佳奈, 泰山 裕, 佐藤 和紀
2022 年 2022 巻 4 号 p.
142-147
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,算数科教科書における思考スキルを抽出し,その特徴について考察することを目的に,小学校第6学年の算数科教科書における「変化と関係」領域の一単元について,19種類の思考スキル(泰山ほか 2014)を基に分析を行った.結果,基本的な知識や既習事項を活用しながら発展的な課題に取り組むための「応用する」が全体の30.5%を占めた.また,本単元では,泰山ほか(2012)における「大きさなどを単位のいくつ分に変える」思考活動が多く見られ,「変換する」が全体の14.7%を占めた.
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豊田 佐和子, 登本 洋子, 高橋 純
2022 年 2022 巻 4 号 p.
148-155
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
「現代の国語」の学習指導状況を明らかにするために,施行から約4ヶ月間の「現代の国語」の学習指導について,担当教師に質問紙調査を行った.その結果,担当教師は,「読むこと」に多くの時間を充て,テクストとして主に評論を用い,問答型・講義型の授業スタイルを中心とする傾向が明らかになった.また,学習活動は振り返りや記述解答式を,評価方法はペーパーテストを頻繁に用い,1人1台端末はあまり活用しない傾向にあった.生徒に育成したいと考える力は学習指導要領と一致するが,教育課程に対する不満や,評価に対する負担を感じている教師が多いことが示唆された.
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神部 順子, 玉田 和恵, 松田 俊樹
2022 年 2022 巻 4 号 p.
156-159
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
大学教育においても全ての大学でデータサイエンス教育を行うことが求められている.その中にあって,ICT問題解決力(問題解決力のために情報通信技術(ICT)を用いて多様な情報を収集・分析し,適正かつ創造的に思考・判断し,モラルに則って効果的に活用する力)にデータサイエンスの要素を強化する必要があると考える.今回はICT問題解決力を育成するデータサイエンス教育プログラム開発に向けて,大学生の現状を把握するための予備調査を実施した.
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久保田 実夢, 尾澤 重知
2022 年 2022 巻 4 号 p.
160-167
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究の目的は,女子校出身者の文理選択に影響を与える要因を明らかにすることである.対象者は女子校出身の大学生10名で,半構造化インタビューを実施し,TEAによる分析を行った.その結果,対象者全員が理系進学に関心を持っていたが,将来の選択肢を広げるため,文系選択を優先する傾向が見られた.教員・保護者から直接的なジェンダーバイアスに関わる発言は見られなかったものの,女子比率が高い領域への誘導的発言が見られた.
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石川 奈保子
2022 年 2022 巻 4 号 p.
168-175
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究では,博士課程に在籍する社会人大学院生の博士号取得までの研究活動のプロセスについて明らかにすることを目的とした.(1)博士号取得までの研究活動は,指導教員を中心とした研究コミュニティにおける博士号取得の要件を満たすための指導や助言,情報のやりとりであった.(2)研究コミュニティの中で指導や助言,情報が学生本人にとって充足していれば取得の要件を満たしやすくなり,不足していれば研究活動継続の危機につながっていた.(3)指導は基本的には対面で実施されていたものの,社会人大学院生がいつでも質問や相談,資料閲覧できるようにオンラインツールが活用されていた.
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髙見 佳代, 尾澤 重知
2022 年 2022 巻 4 号 p.
176-183
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
女性の理工系人材の少なさの原因としてステレオタイプの存在が指摘されている.本研究の目的は,就職活動時において,周囲の人や外的要因が文理融合学部の女子学生の内的な価値観や信念にどのような影響を及ぼしたのかを明らかにすることである.結果,入学時の文理選択を問わず,女子学生は自分を文系と位置付けて就職活動を行っていたことがわかった.また文系は事務,女子は事務というステレオタイプが就職活動時に喚起されていることが示唆された.
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-BEVIを用いて-
畝田谷 桂子
2022 年 2022 巻 4 号 p.
184-190
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
国際交流教育は,オンライン新手法が拡大し,多様化した取組や学修成果に対する客観的分析・検証・評価の重要性がさらに高まっている.申請者は,非認知能力を包括的,客観的に測定する直接評価テストBEVI(Beliefs, Events, and Values Inventory)を用いて,オンライン取組の学生の非認知能力へのインパクトを分析発表してきたが,本発表では,派遣留学生を分析考察し,その特性をオンライン取組と比較する.
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~GIGAスクール前後で何が変化し,何が変化しないか~
玉田 和恵, 松田 稔樹
2022 年 2022 巻 4 号 p.
191-196
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
Society5.0の実現に向け,自分が問題に直面した際に,高度情報技術を活用して目的や解決策を適切に発想し,新しい価値を創出できる人材を育成することが急務である.GIGAスクールの早期開始により,教員にはICT機器を積極的に活用した指導をすることがこれまで以上に求められている.本研究では,情報モラルの教員研修後に,GIGAスクールでのICT機器活用状況,プラス面・マイナス面及び教育データの利活用について意識調査をした結果について検討する.
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萩原 浩平, 丸山 浩平, 森本 康彦
2022 年 2022 巻 4 号 p.
197-202
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
児童生徒にどういった力が身に付いたかという学習の成果を適切に捉える学習評価の充実が叫ばれている.ここで,多様な活動における児童生徒の記述等から,資質・能力の習得状況を把握することが重要となるが,これは容易ではない.そこで本研究では,テキストデータから学習者の資質・能力を推定する手法の開発を目的とする.本論文では,教師あり学習と形態素解析を組み合わせた資質・能力の推定方法とその検証について述べる.
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福島(浦田) 貴子, 今井 亜湖
2022 年 2022 巻 4 号 p.
203-207
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
福島・今井(2020)は,小学校2年生算数科の授業における教師の発話において,算数科よりも国語科教科書に頻出する語彙が使用されたことを明らかにした.本稿では,日本語指導が必要な児童が,通常学級の教科の授業に参加できるようにするために,必要な語彙を明らかにすることを目的として,小学校2年生算数科の同じ単元を行った二人の教師の発話を分析し,教師間における使用語彙に同様の傾向がみられるかを検証する.
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小松 陽子, 町支 大祐
2022 年 2022 巻 4 号 p.
208-215
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
本研究の目的は,学年組織を対象に,継続的なポジティブ組織開発の手法を開発・実践し,その取り組みについて評価を行うことである.これまでの学校の組織開発は,学校単位で行われることが多かったが,本研究では学年組織で行う.その際,ポジティブアプローチを用いた.短期間に集中的に実施する形ではなく,継続的に理想にフォーカスしながら実践した.
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小原 裕二, 玉田 和恵, 松田 稔樹
2022 年 2022 巻 4 号 p.
216-219
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
初等中等におけるプログラミング教育の必修化を受け,今後の大学におけるプログラミング教育のあり方について検討するために,入学直後の大学生を対象として意識調査を行っている.本研究では,その調査結果を基にICT問題解決力(問題解決力×情報リテラシー)を育成するための一つのアプローチとしてプログラミングの指導法及び教材開発を目指している.
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滝沢 雄太郎, 八木澤 史子, 佐藤 和紀
2022 年 2022 巻 4 号 p.
220-223
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
教員同士の連携を改善し,授業を通した教員の学びをより促す方策を見出すために,1人1台の情報端末を用いた授業においてティーム・ティーチングを活用した授業を実践し,形成的評価として半構造化インタビューを行った.その結果,ティーム・ティーチングにおける教員同士の連携のあり方として,担任教員が学習者となって児童と一緒に授業に参加する観察型TT,授業中に一時的に推進教員と役割を交代する体験型TTといった形態を取り入れることで,担任教員のICTに関する教授知識の理解が深まり,授業実施の意欲が高まることが示唆された.
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小川 修史
2022 年 2022 巻 4 号 p.
224-228
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
フリー
研究では,特別支援教育に携わる教師を対象に,発達障害児に対するアプリ活用の事前検討を促すことを志向したシステム「アプリ@コンシェルジュ」の構築を目指している.本システムは事前検討すべき内容について,システムとの対話を通して教師に検討させる「検討フェーズ」と,事前検討の結果に基づき最適なアプリおよびアプリを用いた指導事例を推薦する「推薦フェーズ」により構成される.つまり,ユーザである教師にとっては,アプリを検索する過程で事前検討を実施させることが可能になる.検討フェーズの構築にあたり,教師とシステム間の対話を実現するための体系化された知識を準備する必要があると考えた.筆者はこれを「Pre-AIM (Prior Examination Application Introduction Model)」を定義し,本稿ではPre-AIMの概要および分析した結果について報告する.
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-北京と上海日本人学校の例-
入川 琢仁
2022 年 2022 巻 4 号 p.
229-236
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
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対面授業から遠隔教育への移行時に,教員は教育手法や指導時間の変化,使用ツールなどによる様々な影響を受けていた.これらのどのような要素がどの程度,指導効果の評価に影響があったのかを調査した.COVID-19拡大防止のための学校閉鎖よって遠隔教育への移行を経験した中国の日本人学校の小中学部教員を対象にオンライン調査を実施し,指導効果には教員の「負担面」と「技術面」に大別される要因が強く影響することが分かった.
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森田 淳子, 向後 千春
2022 年 2022 巻 4 号 p.
237-242
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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本研究では,教授年数が長く熟達した講師の授業における実践内容に関して,担当歴が浅い講師が同じ手法で試みて同様の効果が確認できるかどうか,実践の再現性について検証した.2点の実践(対話型ビデオとマップ提示)に関して受講生アンケート(N=71,回収率60.2%)の結果では,授業ビデオの好みについて「講師単独によるビデオ」が10%,「受講生を交えたビデオ(今回の形式)」を好む回答が60%であった.また,講師がレクチャーで画面共有する資料について,スライドとマップのどちらかを好むかについての回答は「スライドの提示」が40%,「マップの提示(今回の形式)」が35%であった.
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科 瑶, 久保田 真弓
2022 年 2022 巻 4 号 p.
243-250
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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本研究の目的は,教員と学生スタッフがチームとなり企画・実施をする授業で,学生スタッフは経験を通してどのように学んでいたのか,学生スタッフの学びの様相を明かにすることである.本研究目的を明らかにするために学生スタッフ6名にPAC分析を行った.これらの結果を自己形成の観点から考察し,学生スタッフの学びに必要な要因を提案する.
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田中 洋一, 山川 修
2022 年 2022 巻 4 号 p.
251-254
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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福井県の大学が連携して取り組む地域の問題解決のための授業では,エンゲストロームの探求的学習をベースとして,「問いを立てる」ためにデザイン思考,「関係性を創る」ためにリーダーシッププログラムを組み合わせて授業設計を行っている.2021年度授業では,内発的動機づけ尺度の下位尺度である有能感と有能欲求が5%有意で向上した.また,情動知能尺度の下位尺度である「自己の情動評価」「他者の情動評価」「情動の利用」が1%有意で向上した.本稿では,心理的安全性としてClassroom Community Scaleの分析に関して報告する.
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-学習支援システムを利用したリーディング活動において-
佐野 いまり, 川村 晃市, 柏木 治美, 康 敏
2022 年 2022 巻 4 号 p.
255-260
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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語彙習得が言語の4技能の基礎であることは言うまでもない.リーディング活動が単語習得に影響を与えていることが報告されている.英語のリーディング活動における英単語学習を支援するシステムの開発を目指して,本研究では,単語の意味をサーチする際に,単語のアルファベットを発音するスペル発音検索と学習者がよく利用するコピペや選択による単語検索(テキスト検索)が単語の記憶に与える影響について調査実験を行った.実験では,参加者をスペル発音検索群とテキスト検索群に分け,2種類のサーチ手法を用いた.そして,再認テストと再生テストによって異なるサーチ手法が単語の記憶に与える影響を比較した.再生テストでは,再生刺激と再生内容の違いによって,スペル発音検索群とテキスト検索群に異なる結果が得られた.参加者数や単語数によって,ほとんどの値において統計的有意差が見られなかったものの,多読などのリーディング活動において,単語の意味を調べる際に,そのサーチ手法を少し変えてみることによって,単語の意味だけでなく,スペルの記憶も同時に促進できる可能性を示唆するものとなった.今後より詳細な調査によって,リーディング活動における単語スペルの記憶促進になる効果的な語彙習得の方法を探り,学習支援システムへの実装を図る.
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阿部 真由美, 石川 奈保子
2022 年 2022 巻 4 号 p.
261-267
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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大学3年生を対象としたゼミナールにおいて,2022年度春学期に反転授業の形式で研究指導を行った.対面による授業の前に,事前学習として講義動画の視聴と課題の提出を課した.授業時間中は主にディスカッションやフィードバックを行い,各授業後に課題を仕上げて最終版として提出するよう求めた.その効果を検証するために,受講生9名のうち7名を対象にインタビュー調査を実施し,今後のゼミナール運営に向けた示唆を得た.
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森下 孟, 米川 孝宏, 谷塚 光典
2022 年 2022 巻 4 号 p.
268-271
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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Social Graphによる他者とのコミュニケーションを通じて,作成者が多角的な観点に基づいてより深い省察ができるSNS型教職ポートフォリオの設計・開発を行った.教育臨床経験活動を行った対象者に開発システムを活用した評価を受けたところ,システムの操作性やレスポンスの早さなど,使用感については一定の肯定的な意見を得ており,システムの安定性が確認できた.一方,パスワードレス認証には半数以上の対象者が否定的な意見を評していたが,セキュリティ面からは信頼性の高い結果が得られたと考えられる.
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森 裕生, 松下 侑輝
2022 年 2022 巻 4 号 p.
272-277
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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グループプレゼンテーションを行う大学初年次教育において,他グループの発表動画を視聴しコメントを行う振り返り課題を実施した.振り返り課題の内容と発表動画の視聴ログを分析した結果,約8割のコメントに「プレゼンテーションの論理構成と内容」に関するコメントが含まれることや,多くの学生が他グループの動画をほとんどの範囲視聴し,かつ複数回視聴しながら取り組んだことなどが明らかになった.また,学期末に実施された授業アンケートの結果より,学生は他グループの発表動画の視聴においても比較的多くの気付きがあったと評価していることが分かった.
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-フォーカスグループインタビューによる分析を中心に-
高橋 暁子, 根本 淳子, 竹岡 篤永
2022 年 2022 巻 4 号 p.
278-283
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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本研究では,実際の授業に用いて,改善版のシナリオ型教材の形成的評価(実地テスト)を行った.その結果,シナリオ展開や利用メディアを変えたことで,利用者に高い動機づけを与えることが示唆された.また,考察入力はモチベーションを下げ,離脱の要因になる一方で,学習効果という意味ではよい影響を与える可能性があることもわかった.
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峯村 恒平, 渡邉 はるか, 藤谷 哲, 枝元 香菜子
2022 年 2022 巻 4 号 p.
284-291
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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OECD-ITP(初期教員準備教育)の議論のように,世界的に教員養成は「養成段階から初任者まで」という連続性の中で議論されるようになってきている.我が国でも,断続的な教員養成課程の改革,新卒者教員の採用増,一方で若手教員の不適応や早期離職が課題として指摘されるなど,それぞれに変化があり,それぞれに着目しただけでは対応しきれない状況が生じている.「学校から教職」というトランジション課題として捉え,連続性を踏まえた議論がまさに求められている.本研究では,上記の背景,問題意識を踏まえ,初任者教員を対象とした,着任後に感じた課題や,その中でどのように適応に至ったかという過程について,インタビュー調査を通じて明らかにした.具体的な困難や,適応の過程について論じながら,教員養成課程の課題や,初任者教員への研修・指導という視点に向けた展望についても合わせて論じる.
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-表情分析を適応した授業分析-
CAI Yuying, 柴田 好章
2022 年 2022 巻 4 号 p.
292-299
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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筆者らは,授業における学習者の感情の変化を解明するために,表情分析(Ekman and Ancoli, 1980)の手法を適用している(CAI・柴田 2021).本研究では,表情分析を適用し,グループワークにおける各児童間の相互作用の特徴を明らかにすることを目的とする.分析対象は,小学校算数のグループ学習の場面である.映像記録をもとにした表情分析の結果,自己の考えとは異なる意見に対する感情の表出が見られるなど,グループ内の相互作用の特徴やそれに影響を与える人間関係の要因が明らかになった.
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鈴木 雄清, 久保田 真一郎, 松葉 龍一, 上白木 悦子, 小畑 経史, 中島 誠
2022 年 2022 巻 4 号 p.
300-303
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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オンデマンド型遠隔授業の受講生を対象に先延ばし意識特性尺度に回答を求め,学習履歴から分類した先延ばし学習傾向群間で比較を行った.先延ばし群には前半回のいずれかで先延ばしがあり,先延ばし無し群よりも「状況の楽観視」,「先延ばし前の否定的感情」,「先延ばし中の肯定的感情」の下位尺度得点が高い傾向があった.学生の先延ばし意識特性の事前把握や,授業前半で先延ばししている学生への援助の必要性が示唆された.
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井坪 葉奈子, 仲谷 佳恵, 山内 祐平
2022 年 2022 巻 4 号 p.
304-311
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
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本研究の目的は,外国語としての英語(EFL)学習者である日本人学生が,Willingness to Communicateを高め,より積極的に留学生との英語ディスカッションに参加できるグルーピング手法を明らかにすることである.Transactive Memory Systemの概念を援用し,お互いの話題に関心を示した日本人学生と留学生がペアになるマッチングシステムを設計したところ,予備実験における介入群の日本人学生の質問数やターンテイク数の平均値が高い傾向が見られた.予備実験の結果をもとに,課題と今後の改善点について述べる.
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藤田 悠
2022 年 2022 巻 4 号 p.
312-319
発行日: 2022/11/28
公開日: 2022/11/28
研究報告書・技術報告書
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ソフトウェア開発に関わる技術者には,プログラミングだけではなく,ライティングのスキルも求められる.そのような技術者を目指す学生を対象に,スキルを身につけるきっかけになるための教育を検討し,実施した.このような教育を目指すために,3種類の目標を設けた.文書よる伝達の難しさを認識すること,ライティングスキルの必要性を認識すること,ソフトウェア開発特有の内容を考えること,これらの要素を満足させる教育を検討するにあたり,現時点の学生のニーズに合った教育内容とし,積極的に参加できる形態にすることで,学生の満足度を高めたうえで,スキル養成につながるようにした.このような目的のために検討した教育内容を示し,実践した結果として,目標につながる結果を報告する.
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