前報で提案した50 kg/hの処理能力をもつ乾燥器の内部の流れの観測と解析をまず行った.高速度ビデオにより,乾燥ドラム内でのおからの分散状況や,分級チャンバー内の左回りの大きな旋回流が観測できた.解析により,ドラム内には内壁に沿って高速気流部があり,その内側に右回りの循環流が形成され,じゃま板の反対側には左回りの循環流があること,また,チャンバー内には左回りの大きな循環流があることが確認できた.解析結果は,実際の内部流れの画像や流速分布の測定値と良く対応しており,本解析は有効であることがわかる.そこでこれを用いて,乾燥ドラムを5/4倍にして,処理量を5倍とするためには,チャンバー入口を比較した3種類の内Bタイプとし,さらにチャンバー高さを500 mm高くするとよいことがわかった.得られた結果に基づいて試作した乾燥器により,およそ300 kg/h程度まで良好におからを乾燥できることがわかった.