日本食品工学会誌
Online ISSN : 1884-5924
Print ISSN : 1345-7942
ISSN-L : 1345-7942
技術論文
フィブロイン膜の不溶化に係る諸要因の解明
堤 一代小川 あかね福田 翼森田 洋
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 11 巻 2 号 p. 105-112

詳細
抄録

これまでフィブロインの膜化には様々な検討がなされてきた.本研究では,フィブロイン膜の不溶化要因の検討を行った.グリセリン添加量において,0.05 v/v%以下の添加ではフィブロイン膜は溶出し,0.10 v/v%以上の添加ではフィブロイン膜は溶出しなかった.乾燥条件の検討では,温度30℃以上,湿度70%RHで不溶化することが確認された.pHによる影響では,pH 11以下で不溶化した.フィブロイン濃度の影響では,2-10 mg/mLで不溶化を示した.膜化のためのフィブロイン濃度の検討を行った結果,2.0 mg/mL以上であることが確認された.

著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本食品工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top