日本食品工学会誌
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原著論文
アイスクリーム少量製造技術の開発および粘度,温度変化の可視化
佐合 徹山﨑 栄次
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2015 年 16 巻 4 号 p. 291-296

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抄録

デンプンの糊化特性評価機器を応用し,アイスクリームおよび氷菓の少量製造とフリージング工程の物性変化の可視化を試みた.10℃のミックスを一般的なバッチフリーザ容量の約1/100(25 g),撹拌速度15 rps,冷却速度1℃/minで製造を試みたところ-5.4℃で凍結が確認され,終了時の粘度およびオーバーランは,それぞれ5.4 Pasおよび19%となった.製造されたアイスクリームの食味は,バッチフリーザで製造されたものと同等であった.この製造技術は氷菓にも利用可能であった.撹拌速度の増加は,凍結後の粘度勾配の緩化,オーバーランを増加させることを明らかにした.さらに,冷却速度の増加は凍結後の粘度勾配を上昇させ,オーバーランを増加させることを明らかにした.フリージング工程の物性変化を数値化できた.本手法は,試作時の大量の廃棄物を削減できるだけでなく,新商品開発に貢献するものと期待できる.

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© 2015 一般社団法人 日本食品工学会
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