日本食品工学会誌
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無触媒アルコリシス反応によるバイオディーゼル燃料生産方法の経済性評価と原料油の価格がバイオディーゼル燃料の価格に及ぼす影響について
石川 智子山崎 理恵岩本 悟志鍋谷 浩志小坂田 潔宮脇 長人相良 泰行
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2005 年 6 巻 2 号 p. 113-120

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抄録

動植物油脂を脂肪酸メチルエステル (FAME) に変換して粘性を下ずた軽油代: 替燃料が.一般的にBiodlesel Fuelと呼ばれ孝利用されつつある.FAMEの製造方法としては、アルカリ触媒を用いて油脂をアルコリシス反応させる方法が主流である.しかし、触媒除去等の工程を要する点が, コスト低減の障害として指摘されている.本研究では.無触媒アルコリシス反応を利用した装置でのFAME生産の実用性を検討するため, 廃食油を原料とした場合の経済性評価を行うことを目的とした.ベンチスケールの装置での実験結果より得られた原料組威と反応温度をもとに.これをスケールアップした際の所要エネルギーと物質収支を算出した.その数値を基にFAME1kgあたりの製造コストの試算を行った.その結果, 提案した装置が経済的に見合うことを確認した.さらに, 原料油コストのFAME価格に対する影響を確認するため, 異なる財政条件でのFAME生産時の採算性の比較を行い.原料油コストの影響が大きいことを確認した.

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