日本食品工学会誌
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ジュール加熱現象の可視化と有限要素解析
長縄 明大三保 茂之秋山 美展足立 高弘
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2006 年 7 巻 2 号 p. 105-111

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抄録
ジュール加熱法は, 加熱対象である食品に直接電気を流し, 食品の電気抵抗によって発生するジュール熱を用いて加工を行う方法である.しかし, ジュール加熱の発熱現象の解明に関する研究は, これまでいくつか報告されているが, 正味の発熱現象を解明した研究は行われていない.そこで, 本論文では, 食品内部の温度分布を非破壊的かつ連続的に観察し, その現象を数値解析により再現することを目的とする.本論文の手法は, 感温液晶マイクロカプセルを用いた実験システムを構築して可視化を行い, 可視化した実験データの信頼性を確認するため, 検証実験と有限要素解析を行う.実験結果と解析結果を比較したところ, 結果は非常によく一致しており, 正味のジュール発熱による温度変化を捉えることができた.
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