日本食品工学会誌
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近赤外線反射スペクトルを用いた脂肪酸の過酸化物価の測定および酸化速度の解析
福本 由希大森 正司飯渕 貞明
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2006 年 7 巻 2 号 p. 99-104

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抄録

オレイン酸, リノール酸およびリノレン酸を光を遮断した40℃の恒温装置で酸化させ, 経時的にサンプリングし, 近赤外線反射スペクトルの測定を行った.同時に滴定法によって過酸化物価の測定を行った.その結果, 近赤外線反射スペクトルの4波長域における2次微分値を用いて過酸化物価を推定する回帰式を得た.この回帰式は脂肪酸の種類が異なっても適用することが可能であった.また脂肪酸の自動酸化の速度式を用いて, 酸化の各段階 (開始期, 連鎖反応期, 重合期, 分解期) の反応速度定数を求めた.開始期の速度定数は脂肪酸の種類が異なってもほぼ同じであった.また連鎖反応期の速度定数も脂肪酸の種類によらず同じ大きさであった.しかし, 重合期および分解期の速度定数は脂肪酸の2重結合が増えるにしたがって大きくなることがわかった.

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