日本食品工学会誌
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生地に占める糊化米粉割合の米麺物性への影響
李 永玉鈴木 啓太郎宮村 新一胡 耀華大坪 研一院多本 華夫佐竹 隆顕
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2007 年 8 巻 4 号 p. 267-273

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抄録

米麺品質の向上に向け, 生地に占める糊化米粉割合を種々変えて試作した国産および中国産米2品種の米麺の色彩および茹で麺の破断応力・破断ひずみ・動的粘弾性等の物理特性について検討する一方, 走査電子顕微鏡を用い糊化米粉割合の異なる茹で麺の表面微細構造を観察した.その結果, 生地に占める糊化米粉割合の増加による茹で麺の明度は変化が認められなかったものの, 両品種の茹で麺はともに黄化する傾向が認められた.一方, 茹で麺の最大引張り応力と最大引張りひずみは生地に占める糊化米粉割合の増加により, 両品種ともに有意に増加する値を示した.また, 両品種の茹で麺の貯蔵弾性率と損失弾性率は糊化米粉割合の高い茹で麺ほど上昇速度が顕著であり, 老化が早く硬くなりやすいことが明らかになった.なお, 走査電子顕微鏡による観察の結果, 糊化米粉割合の高い茹で麺の表面には多数のより微細な小孔の形成とともに緻密な表面構造が観察された.

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