日本食品微生物学会雑誌
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インターネットを利用した岐阜県下におけるサルモネラ症発生動向調査I
2000~2003年におけるサルモネラ属菌検出状況
板垣 道代白木 豊山田 万希子所 光男河合 直樹長井 章水谷 芳昭末松 寛之森 勝一寺地 真弓松川 洋子石郷 潮美三輪 まゆみ高田 孝子
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2004 年 21 巻 1 号 p. 62-68

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抄録
筆者らは, diffuse outbreakを早期に探知し, 被害の拡大を防ぐことを目的に, 岐阜県下においてサルモネラ症発生動向調査システムを構築, 2000年4月から運用を開始し, 次のような成績を得た.
3年間に集まった菌株のうち, 食中毒関連株を除いた763株について解析したところ, 最も多く検出された血清型は本邦では報告の少ないS.Saintpaul (173株) であった.Diffuse outbreakの発生を疑ったが汚染源は解明されず, また, 夏期を中心に3年間にわたり高頻度に検出されたことから, 以前から常在していたものが, 本調査により顕在化したと考えられた.
S.Agonaは, 2000年度は検出数1株であったものが, 2001年度には中濃地域を中心に, 散発下痢症患者および健康保菌者から39株が分離され, 大幅に増加した.分離株のPFGEにおいて, 2001年度の分離株の約80%が同一パターンを示し, diffuse outbreakがあった可能性が示唆された.患者は小児中心であり, その傾向は他の血清型においても認められた.
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