2007 年 71 巻 2 号 p. 106-111
日本海西部の兵庫県沖海域において,7隻の樽流し立縄漁業標本船操業日誌資料を用いて1999年から2005年のソデイカThysanoteuthis rhombusの漁獲位置や漁獲量の水平分布について調査するとともに,漁場周辺の水温環境との関係について解析した.兵庫県沖の漁場は概して北緯36°15’以南,東経134°10’から135°の範囲に形成されていたが,冷水域(山陰・若狭沖冷水)の接岸が確認された2003年と2005年には,より沿岸部寄りの北緯35°459以南に形成された.好漁場の指標水温は,水深50m,100m深でそれぞれ19°C,14–15℃以上と考えられた.兵庫県沖の観測定点(6箇所)の100m深の平均水温は,漁獲量で重み付けした平均漁獲緯度と相関しており,漁場形成位置の指標になると考えられた.