抄録
Vibrio anguillarum のキノロン耐性機構を解明するために, DNAジャイレース遺伝子 (gyrA ) およびトポイソメラーゼIV遺伝子 (parC ) のキノロン耐性決定領域 (QRDR) 内の変異を解析した。低度耐性株ではgyrA のQRDRにのみ1塩基置換が検出された。一方, 高度耐性株ではgyrA とparC の両方のQRDRに1塩基置換が検出された。他菌種におけるキノロン耐性と同様, V. anguillarum においてもgyrA がまず変異することで低度耐性化し, 次にparC にも変異が入ることで高度耐性化すると考えられる。