抄録
韓国から導入された天然種苗を用いて日本で養殖されたブリの体側筋肉に粘液胞子虫が検出された。剖検により, 長さ2-3mmの細い繊維状の黒いシストが多数観察されたが, 筋肉融解現象はみられなかった。胞子 (34.6×28.9μm) は十字型で, 4本の突起と1個の大極嚢および3個の小極嚢を有していた。これらの形態的特徴とSSU rDNAの塩基配列は, 中国産アカカマスより記録されたK. megacapsula に一致した。寄生体はブリの筋細胞内で発育後, 宿主組織に被包され肉芽腫性炎症を引き起こした。