抄録
要旨 本稿では、高精細複製画を教材として、小学校で鑑賞授業を実践した成果について報告する。小学校6年生の図画工作の授業において、重要文化財《風神雷神図屏風・夏秋草図屏風》(尾形光琳/酒井抱一筆)の高精細複製を使った鑑賞を行い、発言やワークシートから児童の学びについて考察した。高精細複製で鑑賞授業を行う利点として、①両面屏風であるため、児童が教室内を移動して表裏を鑑賞することができ、写真やデジタル画像では分かりづらい表裏の関係性を理解しやすい点、②金箔・銀箔が職人によって実際に貼られているため、箔の迫力や輝きを体感できる点、③身体表現を作品の前で行うことにより、新たな気付きを促し、作品がより身近に感じられる点が示唆された。