魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
短報
Poly (I:C) のヒラメに対する毒性
松井 崇憲呉 明柱西澤 豊彦
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 47 巻 3 号 p. 104-106

詳細
抄録

 ヒラメ(平均 8.2 g)を17℃あるいは13℃で飼育し,800,400,200および 100 μg/fishとなるようPoly(I:C) を筋肉内接種し,その毒性について検討した。17℃飼育区では,800 μg/fish接種区で1尾死亡したが,≤ 400 μg/fishの接種区で死亡は認められなかった。しかし,≥ 200 μg/fish接種区の16.7%~33.3%で接種部位周辺の皮膚に赤変および潰瘍が認められた。一方,13℃飼育区では,100 μg/fish接種区の33.3%に,また 800 μg/fish接種区では83.3%に死亡あるいは潰瘍が認められた。以上より,Poly(I:C)は,低温飼育のヒラメでは,比較的高い毒性を示すと考えられた。

著者関連情報
© 2012 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top