魚病研究
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養殖ウナギのパラコロ病に対するフラゾリドンの化学療法的研究
柏木 哲杉本 昇松田 敏生
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1980 年 15 巻 1 号 p. 31-36

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抄録
 養殖ウナギのパラコロ病原因菌に対するFZDの試験管内抗菌力および人工感染試験における効果について検討し以下の結果を得た。1.パラコロ病原因菌に対するFZDのMICは0.03ppmから5ppmの範囲であった。2.人工感染試験においてFZDは1ppmの薬浴で高感受性菌株に対して効果が認められた。低感受性株に対しては4ppmの薬浴で効果が認められたが,生残率70%であり,高感受性株と比較すると効果は劣った。3.FZD高感受性株を用いた人工感染試験の場合,NP, OTC, CP, NAはそれぞれ0.4,25,30,5ppmで効果が認められた。FZD低感受性株を用いた場合, NP,OTC, CPは試験濃度範囲において効果が認められなかったがNAは0.5 ppmでも効果が認められた。
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© 日本魚病学会
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