1984 年 18 巻 4 号 p. 185-190
平均魚体重4.2,8.0あるいは9.2gのアユをVibrio anguillarumのホルマリン死菌凍結乾燥ワクチン( 湿重量0.94 g/l あるいは9.4 g/lの濃度)あるいは超音波処理ワクチンを含む地下水中で浸せきを行なった。両ワクチンはこれらのアユに対してまったく毒性がなく,攻撃時までの飼育期間中斃死はなかった。ビブリオ菌の攻撃後,これらワクチン魚はビブリオ菌に対し防御反応を示した。さらに,平均魚体重4.2gのアユをホルマリン死菌凍結乾燥ワクチン1g/lの濃度で1,3あるいは10分間浸せきを行ない,10日後攻撃試験を行なったところ,いずれの浸せき区のワクチン魚も防御反応を示した。ワクチン浸せき時間による防御免疫反応の差は認められなかった。