魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
アユのビブリオ病における直接浸せきワクチン法による防御免疫効果
河野 勝彦青木 宙北尾 忠利
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 18 巻 4 号 p. 185-190

詳細
抄録

 平均魚体重4.2,8.0あるいは9.2gのアユをVibrio anguillarumのホルマリン死菌凍結乾燥ワクチン( 湿重量0.94 g/l あるいは9.4 g/lの濃度)あるいは超音波処理ワクチンを含む地下水中で浸せきを行なった。両ワクチンはこれらのアユに対してまったく毒性がなく,攻撃時までの飼育期間中斃死はなかった。ビブリオ菌の攻撃後,これらワクチン魚はビブリオ菌に対し防御反応を示した。さらに,平均魚体重4.2gのアユをホルマリン死菌凍結乾燥ワクチン1g/lの濃度で1,3あるいは10分間浸せきを行ない,10日後攻撃試験を行なったところ,いずれの浸せき区のワクチン魚も防御反応を示した。ワクチン浸せき時間による防御免疫反応の差は認められなかった。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top