三重県立大学 水産学部
1967 年 2 巻 1 号 p. 22-25
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滋賀県醒ケ井養鱒試験場で養成しているニジマスの肝臓に前癌性病変が見られたので,病理組織学的にしらべた。本症例の病変部以外の肝組織は正常である。病変部には2種類の細胞があり,この2種類の細胞の原形質は共にヘマトキシリンに濃染する.その1つは非常に小さく再生肝細胞に類似し,他は棘突起をもつ癌細胞様の形態をそなえている.この前癌性病変部は組織学的な配列,非限局性・非連続性の拡がり方,浸潤性の成長,細胞の成熟の程度から癌化する可能性をもつ病変と推定された.
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