抄録
アメリカ北西部においてMyxobolus insidiosusの分布が拡大しており, ニジマスとスチールヘッドが新たに宿主に加わった。感染体は水中に存在すると信じれており, その水にギンザケを入れたところ8日間では感染しなかったが50日間で感染した。また, 感染体の量の差によると思われるが, 水系によって感染率に大きな差が見られた。M. insidiosus血清に対する反応をゲル拡散法で調べたところ, 非感染魚の組織や他種の粘液胞子虫の胞子とは反応がなかった。一方, 種々の宿主や地域から集めたM. insidiosusは抗原的に類似していた。