魚病研究
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アユのビブリオ病経口ワクチンの野外実験
川合 研児楠田 理一
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1985 年 20 巻 2-3 号 p. 413-419

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抄録

 Vibrio anguillarumのホルマリン不活化菌体ワクチンを, 14区の養殖池のうち7区の池のアユに0.08~0.16g湿菌重量/kg 魚体重/日の割合で8~15日間経口投与した。これらのうち3免疫区と3対照区でビブリオ病が自然発生し, いずれの免疫区においても死亡魚数ならびに治療に要する投薬日数が対象区より少なかった。自然感染が起こらなかった区の魚について行った攻撃実験では, いずれの免疫区でも対象区より有意に高い生残率を示した。ワクチンの効果は0.1g/kg 魚体重/日の割合で隔日8回の投与により認められ, 59日以上持続した。

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