抄録
Pasteurella piscicidaのホルマリン不活化菌体ワクチン, フェノール-水法抽出LPSワクチンおよび菌体を自己消化後硫安で塩析分画した沈降ワクチンの3種のワクチンを用いて, 浸漬法と噴霧法によりブリを免疫し, 生菌の経口接種による攻撃と, 菌体凝集抗体価の測定を行った。攻撃後の生残率はいずれの免疫方法においても, LPSワクチン区, 沈降ワクチン区, 菌体ワクチン区, 対照区の順に高い値を示した。抗体価は噴霧法で免疫した場合いずれのワクチンを用いても, 免疫魚の体表粘液中で対照魚よりも明らかに高い値が認められた。