魚病研究
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ブリ稚魚に対するウイルスYAVの感染実験
反町 稔江草 周三
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1986 年 21 巻 2 号 p. 133-134

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抄録
 腹水症状を呈するブリ稚魚から分離したウイルス YAV を用い, 同一魚群のブリ稚魚を(約6g), 中(約3g)および小(約1.5g)の3郡に分けて感染実験を行った。浸漬感染後, 水温20℃で10日飼育した結果, 大型魚で22.0%, 中型魚で32.7%, 小型魚で54.8%が斃死し, 小型魚ほど斃死率が高かった。ウイルス感染による斃死魚のうち, 90%に腹水貯溜による腹部膨張が観察され, この症状は YAV 感染症の特徴と考えられた。水温25℃で飼育すると, 20℃に比べて腹水症状を呈するものは少なく, 斃死率も低かった。
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© 日本魚病学会
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