各種海産魚のYAVに対する感受性が,魚種によって異なるかどうか検討し,次の結果を得た。1. 魚種別の感受性はブリ,イシダイ,ヒラマサとカンパチの雑種の順に認められたが,イシガキダイとマダイでは認められなかった。2. 感受性はいずれの魚種においても,腹腔内注射法と浸漬法の両感染法で認められた。3. 斃死魚の症状は魚種により多少異なったが,いずれの魚種においてもすべての斃死魚で腹水の貯留が認められたことから,腹水貯留は海産魚のYAV感染症における特徴的症状の一つであると思われた。4. 斃死魚の内臓のウイルス力価の魚種による差異はほとんど認められなかった。