魚病研究
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海面養殖ギンザケにみられた細菌性腎臓病(BKD)の病理組織学的研究
早川 穣原田 隆彦畑井 喜司雄窪田 三朗文谷 俊雄星合 愿一
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1989 年 24 巻 1 号 p. 17-21

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抄録
 1987年に宮城県下の海面ギンザケ養殖場で発生したBKDを病理組織学的に検索した。病魚の外観的特徴は皮膚の潰瘍, 躯幹筋壊死, 心外膜肥厚であり, 腎における結節様病変は明瞭ではなかった。組織学的には全身各臓器に細菌を取り込んだマクロファージ様細胞の浸潤がみられた。死因については全身感染に基づく状態の悪化, 特に心筋壊死による心機能不全であると思われた。細菌の侵入門戸は体表でないかと推察された。
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© 日本魚病学会
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