魚病研究
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チリのギンザケ病魚から分離されたリッチケア様生物
J.L. FRYERC.N. LANNANL.H. GARCESJ.J. LARENASP.A. SMITH
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1990 年 25 巻 2 号 p. 107-114

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抄録

 異常斃死の発生したチリのプエルモント近郊の海面小割養殖ギンザケを材料として細胞培養を行ったところ, リッチケア様生物が分離された。この微生物はグラム陰性で約1μの球を主とする多形性を示し, 同じ形状のものが魚の組織内にも観察された。4種のサケ科魚由来の培養細胞で増殖しCPEを発現させたが, 11種類の細菌様培地には発育しなかった。また, クラミジアの群特異LPS抗原に対するモノクロナル抗体に反応しなかった。これらの点からこの微生物をリッチケアと考えた。

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