抄録
ニジマスの腹腔内にレバミゾール(0.5mg/kg)を一回投与し, 14℃で5日間飼育した後, Vibrio anguillarumのLD50を求めたところ, 対照区の約50倍の抵抗性を示した。レバミゾールは, ニジマス白血球の貪食能, P815細胞障害活性を有意に高め, さらにV.anguillarumを殺菌するには至らなかったが, 血清中の補体価を高めた。したがって, これらの免疫能が高まることによってV.anguillarumに対する感染防御能を得たと考えられ, レバミゾールのニジマスにおける免疫賦活剤としての可能性を示した。