山梨県内の6ヶ所の養魚池の用水細菌検査を行ったところ, 河川水を利用する4ヶ所の池から合計22株の連鎖球菌が分離され, そのうち6株がニジマスに対して病原性を示した。性状検査の結果, それらの6株は腸球菌に分離しうると判断されたが, Bergey'sManualに記載されている4菌種, およびこれまでに報告されている溶血性, 非溶血性連鎖球菌のいずれにも同定しえなかった。マス類の連鎖球菌が未発生の地域であっても, 環境水中には宿主側の条件によっては感染しうるものが存在するため, 新たな疾病として注意を払う必要があると考えられた。