魚病研究
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イソギンポに発生したPasteurella piscicida感染症
浜口 昌巳薄 浩則楠田 理一
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1991 年 26 巻 2 号 p. 93-94

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抄録

 イソギンポ飼育中に外見的症状の認められない疾病によるへい死が発生した。病因について検討したところ, へい死魚の腎臓から純培養状に細菌が分離された。本菌は非運動性のグラム陰性かん菌で, 生化学的ならびに血清学的性状検査から, Pasteurella piscicidaに同定された。分離菌を用いて浸漬法による感染試験を行ったところ, 5.8×10 2CFU/mlの生菌濃度でもへい死が認められたことから, イソギンポは本菌に対して, 高い感受性を持つことが明らかとなった。

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© 日本魚病学会
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