魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
サケ及びサクラマスの各生活期におけるAeromonas salmonicida保有状況
サケマス増殖事業におけるせっそう病の疫学的研究―II
野村 哲一吉水 守木村 喬久
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 26 巻 3 号 p. 149-153

詳細
抄録
 種々の生活期のサケ及びサクラマス幼魚におけるA.salmonicidaの保有状況を検討し以下の結果を得た。1.沿岸に回帰したサケ雌成魚の腎臓からはA.salmonicidaは検出されなかった。2.石狩川, 標津川及び西別川のサケ未成熟雌親魚からのA.salmonicidaの検出率は成熟雌親魚の検出率に比べ有意に低い値を示した。3.卵, サケ稚魚及びサクラマス幼魚からはA.salmonicidaは検出されなかった。4.以上の結果から成熟親魚から高率に分離されるA.salmonicidaの感染時期は河川湖上以降と判断された。
著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top