抄録
種々の環境水から分離した細菌の中から菌体外に強い抗IHNV物質を産生する細菌を選び出し, ウイルスに対する作用の違いからグループ分けを試みた。これらの細菌の大部分は, ウイルスを直接不活化するかCHSE-214細胞へのウイルス侵入を阻止する物質を産生し, 一部はウイルスの増殖を阻害する物質を産生すると考えられた。代表株として選んだ4株のうちPseudomonas属2株は耐熱性低分子, Alteromonas属1株は易熱性高分子,Pseudomonas属1株は比較的熱に安定な低分子と高分子の抗ウイルス物質を産生した。