魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
キンギョ腎腫大症原因種 Hoferellus carassii の感染におけるエラミミズの関与
横山 博小川 和夫若林 久嗣
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 28 巻 3 号 p. 135-139

詳細
抄録

 腎腫大症が発生するキンギョ養殖場の調査で, 貧毛類はエラミミズ1種のみ, それに寄生する放線胞子虫4種が発見された。腎腫大発病魚とエラミミズを同居飼育すると, エラミミズにおける放線胞子虫 Neoactinomyxonsp.の寄生率が対照区に比較して有意に増加した。また, N.sp.が寄生したエラミミズと無感染キンギョを同居させたところ, H.carassiiに感染したキンギョが得られた。以上のことから, 粘液胞子虫 H.carassiiの感染にエラミミズが関与していることが示唆された。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top