抄録
フランス沿岸の養殖シーバスに皮膚の潰瘍を特徴とする疾病が流行し, 病魚から Flexibacter maritimus と思われる細菌が分離された. 分離菌株9株と標準株 NCIMB2154T を含む参照菌株8株とについて, DNA 塩基組成, DNA-DNA ハイブリダイゼーション法により相同性, API ZYM 法により酵素活性, SDS-PAGE により全細胞蛋白, ガスクロマトグラフィーにより脂肪酸を調べた結果, 供試菌株は非常に均質であることがわかった. なお, フランスで F. maritimus が分離・同定されたのは, これが最初である.