抄録
ヘルペスウイルス SH-2 の分離法を検討した結果, CHSE-214 細胞が高い感受性を示し, 培養適温は 10~15℃であった. 病魚肝臓のウイルス力価は白斑形成が強いほど高かったが, 凍結保存によって顕著な低下がみられた. 肝臓からウイルスが分離できない場合でも心臓から分離される例があることから, 病魚からの SH-2 の分離は肝臓白斑部と心臓の両組織を材料とし, 凍結することなく磨砕して, その濾液を CHSE-214 細胞を接種し, 10~15℃で培養する方法が効率的であると考えられた.