魚病研究
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甲殻類の生体防御機構
高橋 幸則伊丹 利明近藤 昌和
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1995 年 30 巻 2 号 p. 141-150

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抄録

 甲殻類の生体防御機構に関する既往の研究を、細胞性因子、液性因子ならびに感染防御対策対策に分けて解説した。細胞性因子については、血球による食活性、包囲化、ノジュール形成ならびに定着性細胞による食活性について述べた。とくに、リンパ様器官の機能については異物処理器官とする最近の知見を示した。液性因子については、フェノール酸化酵素前駆体(proPO)活性化系、レクチンおよび殺菌素について概説した。最後に、感染防御対策については、アメリカロブスターの gaffkemia やクルマエビのビブリオ病に対するワクチンならびに経口投与による免疫賦活剤の有効性について紹介した。

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