魚病研究
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海産無脊椎動物リンパ液レクチンと生体防御
神谷 久男
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1995 年 30 巻 2 号 p. 129-139

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抄録
 無脊椎動物リンパ液レクチンの生理機能については抗体に代わる異物認識因子として生体防御上の役割を担っているとする説が最も有力である。海産無脊椎動物において食細胞と共同で異物排除にあたっている例はムラサキガイやアメリカガキなどでよく知られている。一方, リンパ液レクチンが必ずしもオプソニン作用を示すとは限らず, リンパ液レクチンの生理機能は不明な点も多い。ここでは甲殻類アカフジツボのリンパ液レクチンを例にとり, その構造と石灰化への関与などレクチンの二重機能性について解説した。
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© 日本魚病学会
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