魚病研究
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海産養殖魚に寄生するはだむし Neobenedenia girellae の産卵, 孵化および成長
M.G. Bondad-Reantaso小川 和夫福留 己樹夫若林 久嗣
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1995 年 30 巻 3 号 p. 227-231

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抄録

 25℃では, N. girellae 卵は5~6日で孵化し, ヒラメに感染後10~11日で成熟した。最小成熟個体の体長は2.1 mmであった。大型の成虫は1時間に35個産卵した。これらの数値を他のはだむし種と比較すると, 本種は産卵能力が高く, 成熟までの日数も短く, 小型で成熟することから, 高い繁殖力を有すると考えられた。ヒラメを用いた感染実験では, 本種はまず鰭に寄生するが, 7~8日後には, ほとんどが体表に移行し, その後成熟した。

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