抄録
Edwardsiella tarda の ECP (菌体外産物)に含まれる魚類に対する致死毒素をイオン交換クロマトグラフィーおよびゲルろ過を用いて精製した。得られた毒素はタンパク分解能を有するタンパク質であり, ニホンウナギに対する半数致死量は1.6μg/g(魚体重)であった。SDS-PAGE により推定された本毒素の分子量は 37kDa であり, 本タンパク質は病原株の ECP および ICC (菌体構成成分)にのみ存在したことから, 本菌の病原性において重要な役割を果たしているものと考えられた。