魚病研究
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マガキ幼生に対する Vibrio splendidus biovar II の病原性
Gopalrajan Sugumar中井 博文平田 靖松原 弾司室賀 清邦
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1998 年 33 巻 2 号 p. 79-84

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抄録

 マガキ幼生の bacillary necrrosis の原因菌である。 Vibrio splendidus biovar II, の病原性に関する検討を行った。 本菌はマガキ幼生に対して強い病原性を示し, 約105CFU/mlの濃度で24時間以内に100%の死亡率をもたらした。 本菌に対する幼生の感受性は5日または10日齢に比べて17日齢で低下した。 本菌の菌体成分および菌体外産物のいずれもマガキ幼生に致死毒性を示したが, 菌の毒素産生能と病原性との間に明瞭な関係は認められなかった。 また本菌は海水中で長期間存在しうることから種苗生産期におけるマガキの重要な病害細菌と考えられている。

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