抄録
コイの結合組織寄生性 Thelohanellus hovorkai と, 鰭および鱗寄生性 T.nikolskii の貧毛類宿主内での発育を調べた。 T.hovorkai はエラミミズ, T.nikolskii はイトミミズに感染して aurantiactinomyxon 型放射胞子虫に変態し, それぞれ18―22℃で104日目, 22―24℃で60日目に成熟した放射胞子が水中に放出された。 2種の放射胞子は形態的に異なり, 胞子体経と尾突起長は T.hovorkai の放射胞子で18.6μmと29μm, T.nikolskii の放射胞子で21.1μmと13.4μmであった。