1998 年 33 巻 4 号 p. 281-285
1995年に大分県の養殖場で類結節羅病ブリから分離された菌株と同時期に同養殖場のブリから得た血清との凝集試験を行った。 その結果, 分離菌株は凝集抗体価の高さによって高中低の3つの型(ABC)に大別された。 つぎに, ABC 型の代表菌株に対するブリ抗血清を作製し, 吸収試験を実施したところ, いずれの型の代表菌株も他の型の抗血清の抗体を完全に吸収できず, 3つの血清型の存在が裏付けられた。 更に, 代表菌株に対する抗血清とそれぞれの株の粗リポ多糖を用いて沈降反応を行った結果, 代表菌株に共通および特異的な抗原の存在が確認された。