フィリピンのウシエビ (Penaeus monodon) 養殖における細菌病について概説した。 孵化場においては数種のビブリオ属細菌が病気に関与しているが, 発行性の Vibrio harveyi が最も重要である。 使用海水の消毒, 卵の衛生的管理, 飼育施設における生態系の維持, あるいは科学療法により V.harveyi 感染症対策がなされている。 養成課程においては消化管における細菌感染が問題となり始め, 飼育成績と池水中のビブリオ属細菌(特に発行性ビブリオ)の量との関係が調べられ, それらに基づいた総合的な対策が検討されている。