抄録
インドの養殖エビにおける病害問題について概説した。 孵化場においてはビブリオ属細菌(代表種 Vibrio harveyi)による感染症が問題となっている。 ウシエビ(Penaeus monodon)の幼生には monodon baculovirus (MBV)の包埋体がしばしば認められるが, MBV による大量死はほとんど起こらない。 養成過程においては white spot syndrome が大きな問題となっている。 MBV 感染も認められるが幼生期と同様, 深刻な問題にはなっていない。 飼育管理に問題がある場合やウイルス感染を受けているエビでは寄生虫症が発生することもある。