魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
野生貝類からのマリンビルナウイルスの検出
鈴木 聡野島 麻由
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 34 巻 3 号 p. 121-125

詳細
抄録

 日本各地から採取した13種の野生の貝類におけるマリンビルナウイルス(MABV)の存在を PCR 法で調べた。二枚貝からは約60%, 腹足類からは約35%の個体から MABV 遺伝子が検出された。PCR 陽性のものでも, ウイルスが分離されたものはわずかであった。このことから, MABV は持続感染状態にあることが示唆された。PCR 産物のシーケンスでは調査したウイルス株のうち74%で魚類由来 MABV 株には見られなかった塩基変異が1ケ所で認められた。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top