魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
ニジマス体表面における水中微粒子の付着
桐生 郁也若林 久嗣
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 34 巻 4 号 p. 177-182

詳細
抄録
 魚体表面における水中微粒子の付着部位を明らかにするため, 直径1μmの蛍光ビーズの懸濁液にニジマス稚魚を5分間浸漬した。ビーズは, トリパンブルーに染色される体表部分にパッチ上に存在していた。光顕および電顕による組織学的な観察の結果, ビーズ付着部位は微小な創傷部表面で, かつクチクラ分泌欠損部分であった。このことは実験的創傷を施した体表の観察によっても確認された。すなわち, 水中微粒子は微小創傷である「スレ」の部分に付着することが明らかとなった。
著者関連情報
© 日本魚病学会
次の記事
feedback
Top