魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
ヘテロボツリウム孵化幼生を用いたトラフグへの標準化感染実験
千ヶ崎 学中根 基行小川 和夫若林 久嗣
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 35 巻 4 号 p. 215-221

詳細
抄録

 蛍光色素 CFSE で生体染色したヘテロボツリウム孵化幼生を0歳トラフグに感染させた。 CFSE は孵化幼生の感染能力に影響しなかった。 0―4日齢の孵化幼生を異なる濃度(1L, 1尾当たり 29,58,116虫)と接触時間(1―10時間)で感染させ, 以下の結果を得た。 孵化幼生の感染能力は経日的に低下し, 2日齢以降はほとんど感染しなかった。 濃度は着定率に影響しなかった。 着定率は3時間以降は有意に増加しなかった。 従って, 孵化後1日以内の幼生に3時間接触させるのを標準感染法とした。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top