抄録
ヒラメに経口および菌浴法で Streptococcus iniae を人為感染させ, 発病するか否かを調べた。攻撃菌数をそれぞれ3段階設定(経口法:9.9×10 7, 10 5, 10 3CFU/100g魚体重, 菌浴法:2.9×10 7, 10 5, 10 3CFU/mL)して攻撃したところ, 経口法では最高の攻撃菌数でのみ死亡したのに対し, 菌浴法では最低の攻撃菌数でも死亡魚が見られた。いずれの攻撃法でも死亡魚の鰭には出血性患部が形成されており, S.iniae は体表, 例えば鰭の傷などから感染する可能性が高いと考えられた。