抄録
1998年以来台湾においてタウラ症候群によるホワイトシュリンプ(Litopenaeus vannamei) の大量死が発生している。 原因ウイルス(TSV)の外被タンパク質をコードする遺伝子(3288 bp)の塩基配列を較べたところ, 台湾分離株はメキシコ分離株およびハワイ分離株と, cDNAおよびアミノ酸レベルのいずれにおいても, 97%(メキシコ)あるいは98%(ハワイ)と高い相同性を示した。 台湾分離株は西半球から持ち込まれたものと推定され, アジアの他地域への伝播防止が重要と考えられた。