腎臓に結節様の病変を伴うアユの大量死の原因を検討した。 腎臓から分離された細菌は, 抗 Renibacteirum salmoninarum 血清を用いた蛍光抗体法および R. salmoninarum 検出用 PCR 法で陽性反応を示した。 また, 分離菌を用いた感染実験の結果, 同様の症状が再現され, 103cells/尾の接種量で全てのアユが死亡した。 これらの結果から, 本症はアユにおける細菌性腎臓病の最初の発生例と判断された。 また, 発病したアユが以前飼育されていた養殖場で飼育されていたヤマメから R. salmoninarum が検出され, それが感染源とも考えられた。