魚病研究
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過炭酸ソーダによるハマチの外部寄生虫Benedinia seriolaeの駆除について―I
大岩 靖之南沢 篤
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1970 年 4 巻 2 号 p. 77-82

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抄録
 過炭酸ソーダ(Sodiumpercarbonate, 2Na2Co3・3H2O2,有効酸素10.5%以上)のハマチに対する魚毒性と外部寄生虫B. seriolaeの駆除効果につき二,三の実験を行い次の結果を得た。1)水温25℃の場合,過炭酸ソーダ0.2%の海水薬液で4分,0.25%で3分,0.3%で2.5分以内の薬溶処理は,ハマチに影響を及ぼさない。 (体重20~30g)2)28℃の場合0.25%で3分間(体重25~40g),23℃では5分間(300~400g)の薬浴で異常はない。3) この薬剤を淡水に溶解した場合,毒性は強いので,淡水溶解で使用出来ない。4)水温28℃で0.2%2.5分,0.25%~0.3%で2分間の処理で100%, B. seriolaeを駆除出来る。23℃の場合も同様な駆除効果を示す。
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