魚病研究
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単生類Heterobothrium okamotoi感染に対するトラフグの防御能の獲得
中根 基行小川 和夫藤田 忠勝鮫島 守若林 久嗣
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2005 年 40 巻 3 号 p. 95-101

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抄録
 1年以上にわたってH.okamotoiの寄生を受けているが, 寄生数が増加しないトラフグ2歳魚(継続寄生魚;150尾)と寄生未経験の1歳魚(25尾)を同一水槽で飼育し, 同居開始後0日, 15日, 30日および70日目に寄生状況を調べた。継続寄生魚では飼育期間を通じて寄生数に変化はなかったが(平均1,040虫), 未寄生魚では30日後に平均16,700虫に達した。回収した虫体の発育期の構成から, 寄生の抑制は孵化幼生の着定時, 着定後の初期発育時, 鰓腔壁における寄生時に働くと考えられた。
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