魚病研究
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ウナギにおけるオキソリン酸の体内残留性について
高橋 哲夫石井 俊雄天野 太郎
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1974 年 9 巻 1 号 p. 19-22

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抄録
 野外池のウナギにオキソリン酸を1日あたり魚体重1 kgに対して40 mgを7日間自由摂餌により経口的に投与し,その後給餌を停止した条件のもとで組織内濃度の変化を追究した。 1.血中濃度は,投与終了1日後A.liquefaciensの最小阻止濃度の約100倍(4 mcg/ml),腎臓で約400倍(16mcg/g),に達して以後日を追って低下したが,血漿濃度が0.1 mcg/ml以下になるまでの期間は18日,その他の臓器で1.0mcg/gとなるのは筋肉および鰓では8日,肝臓ならびに腎臓では15日,脾臓では18日であった。 2.組織内残留性については,絶食条件下では長時間の残留性を示すため,出荷前の投薬は避ける心要があると考える。
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